香りの散歩道


みやげの日

墨絵・朝野泰昌
先日、ちょっとした手みやげを探しに出かけました。
相手の好みを考えながら選ぼうとすると、あれこれ迷ってしまいますよね。
自分の好きなものを差し上げると、喜んでいただけることが多いような気もするのですが、それでも、やっぱり迷います。

集まる顔ぶれを思い浮かべてお菓子を選んだり、庭に咲いた花の中から、色や香りが好まれそうなものを小さな花束にしたり。
そんなひとときも、実は楽しいもの。

手みやげは、受け取る人だけでなく、差し上げるほうも、心がぽっとあたたかくなる、素敵な習慣ではないでしょうか。

今日3月8日は「みやげの日」だそうです。
3(さん)を「み」、8(はち)を「や」と読んで、日にちの語呂合わせから生まれた記念日です。

ということで、「みやげ」という言葉の語源を調べてみました。
いろいろな説があったのですが、その中から印象に残ったものを紹介しましょう。

その昔、先人たちは、よく見て選んで、人に差し上げる品物のことを、「見上げ(みあげ)」と言っていたそうです。
空を見上げる、あの見上げです。
この言葉が転じて、「みやげ」になったとか。
よく見て、選んで、上げる「見上げ」。心のこもった贈り物を想像させる、いい語源だと思いませんか。

おみやげを選ぶときには、思い出していただけると幸いです。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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